■ここでは、この物語の舞台となる『ミラース』という世界の世界観を簡単に説明します。
あまり長く書くと読み辛いので必要最低限の事のみですが、小説の中でもこれらの説明がされる場合があります。
長くてもいいから詳しいことを見たいという方はこの説明を読んだ後、一番下の『Next』より先へ進んで下さい。


世界の名称『ミラース』
誰が何故この名前をつけたのかは分かっていない。
唯、カルスという人(神という説もある)がこの世界に人々を送り出した日がミラース暦1年となったとされるので、カルスが名付けたと思っている人が多い。
大神が造った8の世界の内、最後に作られた世界。守護神は精霊神。

魔法について
魔法というのは、一般に空気中にあるエネルギーを体内に取り込んで放出する術のことを指す。
この物語の年代時は、得に世界中の魔が高まる時代であり、ほとんどの者が魔法を扱える状況にある。
しかし魔法を使うには技術や知識が必要となる為、この時代の教師も雇えない貧しい平民達は素質を持っていても魔法を使える者は少なかった。更に庶民の一揆を防ぐ為、ほとんどの街では魔法の取得が禁じられている。
唯一庶民で魔法の取得を許可されるのは国営のギルド登録者のみ。
実際に魔法を使っていたのは裕福な貴族がほとんどである。

特殊な魔法について
先ほど魔法は空気中のエネルギーを使うと書いたが、この他の魔法で、実際にある物質(力を秘めたもので一般に宝石が有名)から力を引き出す魔法もある。
しかしこれはその物質と契約するか、契約した者の血をひいていないと使うことは出来ない。
この魔法の力は先ほどの魔法の力とはケタ違い。契約するのにも多量の魔力の知識と理解が必要となる。
例として、アレキサンドライトから力を引き出したアレクサンドリア家は全世界でも有名。その魔法は山を一瞬にして谷へと変えるとも言われる。

月について
この世界で月は別称で『天使星』とも呼ばれる。
それは昔から伝わる伝説で、月は燃え尽きた天使の姿だというかららしい。
そして満月の星空が広がった雲ひとつない光景を、まるで月が涙を流しているように見えることから『エンゼルティア』と人々は呼ぶ。

ウッドカーツ家
事実上、今の世界を征服している貴族の家。
約300年前に全ての貴族を取りまとめ、平民兵と戦って勝利を収めた。
しかしその政治は冷酷。反抗した者は全てその場で処刑、町をいくつも焼き討ちにしたと言われる。
また北と南にそれぞれ交流の深い家の者を置いて世界を冷たい平和の内においている。
北の貴族エスペシア家、南の貴族サドロワ家がそれに当たり、それぞれウッドカーツ家の右腕、左腕と呼ばれる。

国営ギルド
ウッドカーツ家によって街ごとに建てられたギルド。
扱う仕事は魔物討伐、盗賊団潰し、人探しから傭兵まで様々ある。
ここに登録した者はこれらの仕事を引き受け、その分の賞金をもらえることになっている。

エルフ・妖精
この世界には人以外の種族も多々住んでいるが、激化を増す人々の戦争に今ではすっかり姿を消した。
得にエルフは魔の力を秘めているとして多くが狩られ、絶滅したとも言われる。

魔物
定義などはないが、人々は漠然と人を襲うものを魔物、無害なものを動物と呼んでいる。
実際に魔物は少ない。しかし何故人を襲うのかは分かっていない。

通貨
『ラピス』であらわされる。元々世界には数多の種の通貨があったが、ウッドカーツ家によって統一された。
主成分は金だが、軽量化の為ラピスラズリを含むことからそう名づけられた。


一年に十二月。月は花の名前で呼ぶこともある。
一月→椿の月(つばき)
二月→桃の月(もも)
三月→蒲公英の月(たんぽぽ)
四月→菫の月(すみれ)
五月→蛍袋の月(ほたるぶくろ)
六月→紫陽花の月(あじさい)
七月→露草の月(つゆくさ)
八月→向日葵の月(ひまわり)
九月→秋桜の月(コスモス)
十月→薄の月(すすき)
十一月→山茶花の月(さざんか)
十二月→水仙の月(スイセン)


Next / Back