無事にヨシュアを連れ戻し、このリベール王国近辺の治安を乱す組織を壊滅状態に追いやったエステル。
そうして再びブライト家には穏やかな日常が戻ると思いきや。


完璧にイイ感じになっちゃってるエステルとヨシュアに、新たな敵が襲いかかる!!






「父さん、なんですか、こんな夜に」
「……お前のことは、大事な息子だと思っている」
「はい」
「だが! エステルのことは完膚なきまでに別件だ!」


父カシウスの瞳に燃え盛る嫉妬の炎!


「エステルが欲しかったらこの私を倒していけ!」


ヨシュアの瞳にも炎が宿る!でも顔は笑顔のままだ!


「…この僕に敵対するというのですね?――望むところです!」






青い青い空の下


とある、男二人の熱きバトルの幕が開けるのだった――。







「エステルーっ、父さんと買い物に行こう! 新しいスニーカー買ってやるぞ〜」
「エステル、今日は一緒に仕事に行くんだったよね。ほら、早くしないとアイナさんに怒られるよ」


「……どうしたの、二人して」








片や大陸に数人といないS級遊撃士!
片や『漆黒の牙』として恐れられた元暗殺者!








「オリビエ君、うちのヨシュアなんだが――帝国に持ち帰ってもらってもいいのだぞ?」
「ふむ、それは興味深い――」
――ヒュッ!!
「のわわっ!?」
「おっと、邪魔が入ったな。じゃあよく考えておいてくれ」
何故か愛用の棒を肌身離さず持ち歩くカシウス!
壁に突き刺さった短剣を抜きながら、笑顔でヨシュアはオリビエに言うのだった。
「すみません、うちの父は既にボケが始まっていて」






二人の戦いはあらゆるものを巻き込んで、運命の歯車までもが動き始める!!







「はあ、はあ、ヨシュア、腕をあげたな……!」
「父さんこそ流石は剣聖といわれただけはある……!」





「二人とも眠れなかったの?目の下が真っ黒だよ」
『いやっ、なんでもない!!』(ハモる)







毎晩のように繰り広げられる親子の死闘!
だが二人ともエステルの前では超スマイリーだ!?
二人が争うさなか、別のところからもエステルを毒牙が襲う!!




「エステル、あのさ、今度どこかに遊びに――ブフグッ!?」
「あれ、今どこかで声がしたような……」
「エステル、どうしたの?」
「え? 今、なんか声と風をきるみたいな音が……あれ、ヨシュア、返り血ついてない?」
「ああ、ちょっと魔獣と戦ってきたんだよ」




ヨシュアの爽やか笑顔はますます冴える!!


その様子を獅子のような目つきで見据える父カシウス!!


そんなブライト家の大騒動を記事にしようと動き出すリベール通信!!


観光客が増えてちょっと嬉しいクラウス市長!!










果たして一体エステルは誰の手に渡るのか……!?












英雄伝説6『空の奇跡』
Final Chapter
〜お父さんのコロッケがタワシになってる!? ラブラブエステル争奪大合戦!!〜















「……皆、ヒマそうねえ……」(By.シェラザード)




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/すみません。なにはともあれ、本気ですみません。そしてやっぱり私は序盤のヨシュ>エスの報われなさが一番好きなんです。(…)