-紫翼-
起章:はじまりの春 03.俺ってばなんてお茶目さん きっとこれ、名のある芸術家が描いた絵画なんだろうなあ。 カーペットは足が沈みそうなほどに質がいいし。こんな広い部屋を敷き詰めるのに、いくらかかったんだろうか。 うわ、部屋の隅の塊、あれ金庫だ。しかも結構大きい。もちろん手をだす気もないのだが。 ソファーは体重を預けた瞬間埋もれそうになるほど柔らかくて、最初は座っていたものの、いたたまれなくなって結局立つことになる。 本棚には歴史書のようなものがずらりと並んでいる。埃は全く溜まっていない。 向き合ったソファーの中央に置かれている机は大理石製。触ったら指紋がつくのでやめておいた。掃除の人が大変じゃないか、こんなピカピカにしてあるんだし。 観葉植物は場の雰囲気を壊さない程度に控えめに。先っぽに小さく咲いた花がなんとも可愛らしい。 ああ。 俺、一体なんでこんな場所に一人で立っているんだ。 先ほど俺をここに連れてきたフェレイ先生は、レインという教師に怒られながら学園の奥に向かっていった。その途中、俺の身柄はそのレイン先生に渡されて、会議が終わるまで待っているようにとこの来客室に通されたのである。お茶でもださないといけないけれど私も会議だから、とレイン先生は申し訳なさそうに謝り、走って行ってしまった。 こんな場所に俺みたいなの入れていいんですか、と聞く暇すら俺には与えられなかった。 「はあ……」 だからって、こんなきらびやかな部屋で落ち着けるはずもない。途方に暮れる他なかった。会議というものがいつ終わるのかも聞き忘れたため、更に落ち着かない。 それにしても――。 「なんなんだ、この学校」 学校、ではなく学園と呼ばれていたか。グラーシア学園、とフェレイ先生は言っていた。 窓に立って外を見ると、ここが二階だからか遠くまで都市を見渡すことができた。秩序だった平行線をつくる道。そこにひしめき合う白を基調とした建物の数々。脇に見える蒸気機関車の線路。どれをとっても目を見張るほどに立派な都市だ。きっとこういうのを最先端都市というのだろう。 そして俺がいるのは、そんな大都会のこんな巨大な教育施設。恐らくここもさぞ高名な学園に違いない。だが建物の中では特に生徒らしき人物には会わなかった。もしかしたら今日は休日なのかもしれない。 「むー」 本棚の前に行って、背表紙を眺めてみる。 「おっ」 すると、俺の目の中に『グラーシア学園史資料』なる文字が飛び込んできた。 右を見る。 左を見る。 もう一度、右を見る。 「オッケー、誰も見てない」 どうせ会議は小一時間もかかるのだろうし、ちょっと本棚をあさった程度なら何も言われはしまい。そう思って古びた本を取り出すと、年表が記されているページを探し出した。一番上の行から指と共に文字を追っていく。 「ふむ、グラーシア学園はミラース歴1470年に英雄ウェリエル・ソルスィードによって設立」 1470年といえば、今から大体120年前のことだ。ついでにウェリエル・ソルスィードってのは五歳児でも知っているかの大貴族ウッドカーツ家を滅ぼした英雄の名前だ。 ……。 「って、マジかっ!?」 思わず本を取り落としそうになって、どうにかこらえる。 ちょっと待ってくれ。ウェリエル? ウェリエルさんとおっしゃる? あの英雄譚となって語り継がれる物語の主人公の? この国の創設者でもあり、血に濡れた11年とも呼ばれた悪夢の時代に終止符を打った、あのウェリエル・ソルスィード? 初っ端からなんて出だしなんだ。 「……初代学園長、アッシュ・リンベール」 アッシュ・リンベールといえば英雄ウェリエルの忠実な配下の一人だ。軍師として名を馳せ、数多の分野に及ぶ知識をウェリエルに捧げたといわれている。 「1498年、当学園第八期卒業生ネロ・リカウが魔術の規則性を発見、本格的に『魔術』の定義が固まる――」 ネロ・リカウは元々炎だったら炎、水だったら水、と魔術にはそれぞれの属性ごとの知識が必要になると思われていた常識を打破し、とある一定の規則を掴めばどの魔術だって使えてしまうことを発見した世紀の魔術師だ。 「1513年、当学園第17期卒業生リチャード・レムソンが当時大流行したバラン病の特効薬を開発――」 リチャード・レムソン、医学の父。魔術に頼らない主義の人物で、薬から実際の手術まで、多岐にわたる分野で名をあげた人物である。 「1521年――」 年表を辿るごとに段々嫌になってきたので、本を閉じた。 ああ、十分だ。十分すぎるほどに、俺は理解したのだ。 ――この学園、間違いなくドッキリ偉人生産工場である。 そんなところに連れてこられてしまったのだから、更にドッキリなのであるが。それにしても、こんな学園の教師をあのフェレイ先生がしているなんて、人は見かけによらないものだと思う。 なんだか驚きの連続で気疲れしてしまったので本を棚にしまって、深い溜め息をつく。 ふと見上げると、写真が壁の高い所にぐるりと一周飾ってあるのが目に入った。どうやら歴代の学園長のものらしい。それぞれの写真の下に名前のプレートがつけられている。流石に昔の写真は幾分か痛んできているようだ。 「この頃はまだ白黒写真かあ」 ぼんやりと歴代学園長を初代から眺めていく。 色あせたセピアの写真は次第に鮮やかな写真に。流石はグラーシア学園の長を務めた者たちというか、どれも初老の理知的な顔が映っている。 それが続いて、続いて――。 「……ん?」 その中に、異色なものが混じっていた。 どれも老人が映っていて髪も白が多いというのに、一際若々しいものがあるのだ。 近寄ってみてみた。 「……」 淡い水色の髪。 薄手のローブ。 人の良さそうな顔立ち。 穏やかに笑った顔で、その写真は飾られてあった。しかも、歴代学園長の最後の途切れ目のところに。 なんとも形容しがたい予感が、俺の心の底からじわじわと滲んできた。 嫌な予感というほどでもないが、素敵な予感ともいいがたい。 「あ、あはは、まっさかあ」 そういえば先ほどのレインという教師、フェレイ先生のことなんて呼んでたっけなー、とかそんなことが走馬灯のように脳裏を過ぎる。 「……」 俺は、写真の下のプレートの文字を、間違えないように一文字ずつ読んでみた。 『第19代目学園長 フェレイ・ヴァレナス』 ……。 ……。 ふっ。俺としたことが天下のグラーシア学園の学園長に保護されてしまったぜ。 ソファーにどっかりと腰掛けて、ニヒルに笑う。 ピーヒョロロ、とのどかな鳥の鳴き声が、とてつもなく虚しく響いていた。 *** 「全く、昨日に続いて今日までも抜け出すなんて! あれで会議に遅れていたらどうなさるおつもりだったんです!?」 「ちゃ、ちゃんと会議までには戻るつもりだったんですよ、本当ですレイン先生」 会議が終わった学び舎の廊下に響き渡るは女性の怒声。学園長はぺこぺこ頭をさげながら弁明を続けようとしている。 そんな様子を見た他の教員たちは笑って肩をすくめていた。よくある光景なのだ、この一方的な口論は。 長年学園に勤めてそれなりに学園長の気質を知っている者ならば、彼が何処に遊びに行こうと咎めはしない。この一見のんびりとした学園長の見かけによらぬ手腕は誰もが認めていたし、実際に会議に無断で遅れてきたことなど一度もないのだ。 だがそんな学園長の態度を気に入らないのが、新米教師のレインである。真面目を絵に描いたような性格で、ちょっと学園長がピーマンを食べるのを渋ったりちょっと学園長が生徒にせがまれて仕事を抜け出したりする度に説教を叩きつける彼女は、ある意味この学園の名物にもなっていた。 「今日もまた都市外にでていたようですが?」 「ええ。昨日森の散歩道を歩いていた帰りにちょっと横道を見つけましてね」 「そんなもの見つけないで下さいッ」 「興味が沸いたんですが昨日は時間がなかったもので、今日は入ってみようかと」 「沸かないで下さい入らないで下さいサボらないで下さいッ!」 「すみません、でも今日から真面目に仕事しますから」 「そのセリフは今までに500回は聞きましたッ」 未だに怒りが収まらないらしく、ぶつぶつと怒りを口にしていたレインだったが、ふと思い出したように持っていた書類から封筒を一枚取り出した。 「そうそう、学園長。あなた宛てに妙な手紙が届いています」 「手紙?」 不思議そうにする学園長に、レインは封筒を手渡す。 「さっき事務の人に頼まれたんです、何か急ぎの用が入っているみたいですから」 どうやら学園長が出かけていたどさくさで渡すのが遅れてしまったらしい。学園長は自分の名前が宛名になっている封筒を裏返す。だが、そこには何も書いていなかった。 「どちら様でしょうか」 「でしょう? 差出人も不明で。魔力感知器にかけてみたらしいですけど、特に反応もなかったそうですから、危ないものではないと思います」 もう一度封筒を裏返すと、そこには学園長への宛名の他に、なるべく早く学園長の手に渡るように、との走り書きがしてあった。 「何か入っているようですね」 「ええ。恐らくはメダルのようなものだとは思いますが……」 歩きながら学園長はペーパーナイフを取り出して封を切り、中を覗いた。 「……」 暫く無言で中のものを確認する。 学園長はちらっと文面を見ると、溜め息をつくように頷いた。 「わかりました。わざわざありがとう御座います」 「ちゃんと仕事、片付けて下さいね。――次はないと思って下さい」 「わ、わかりました」 最後だけ幾分か声が低くなるレインに学園長は少々慌てた風に笑うと、書類を持ち直した。 「ところで彼は何処に案内しましたか?」 無論、彼というのは先ほど学園長が連れてきた少年のことである。学園長が話題を変えてきたのでレインは不機嫌そうな顔をしたが、通路の先を指差して彼の居場所を教えてやった。 「ええ、第一応接室の方に通しました。それにしても一体誰なんです?」 すると学園長は困ったような顔をして、肩を落とす。 「……なんだか、とても複雑な子のようです」 ちらっとレインから貰った封筒を見て、小さく溜め息。 「何か問題でも?」 「いえ、後は私が対応しますので、大丈夫ですよ」 そう言うなり、学園長は会釈をして応接室の方に歩いていってしまった。 しばらくレインは学園長の後姿を眺めていたが、不機嫌そうに溜め息をつくと反対の方向に歩いていった。もちろん、彼女自身の仕事を片付けにいく為である。 *** 何もすることがなくぼんやりとしていたから、突然扉を叩く音を聞いたときは大層驚いた。 「のわっ」 ソファーから飛び上がるようにして立ち上がる。もしもこれがノック音だとしたら返答をしなければならない。どうしよう。 「は、入ってます!」 勢い余って適切とは言いがたい返答をしてしまった。 俺ってばなんてお茶目さんなんだ。いや、そんなことを考えている場合ではなくて。 「はい、入りますよ」 ノックをした本人は、呑気に扉を開いて顔をだした。もちろん、それは淡い水色の髪をしたフェレイ先生、――フェレイ・ヴァレナス学園長と言った方が正しいのか。その手に抱えているのは分厚い書類の束。軽々と抱えているが、実際かなり重そうだ。 「あ、どうぞ座ってて下さいね。すみません、会議が長引いてしまって」 にこっと笑ってフェレイ先生は大理石のテーブルの上に書類を置いた。そして一番上に乗っていた封筒を手にすると、ソファーの向かい側に腰掛ける。 俺も座りなおして、その人の顔をまじまじと見た。 先ほど見た写真と同じ顔が、そこにあった。 「あの、学園長さん……だった、そうで」 「あ、ばれちゃいましたか」 フェレイ先生は一瞬だけ目を瞬かせてから、イタズラがばれた子供のような顔で頷く。 だが、てっぺんからつま先まで見ても、まるでドッキリ偉人製造工場の現場責任者、もといグラーシア学園長には見えなかった。 「そんな大したことじゃありませんよ、かしこまらないで下さい」 大したことでしょうが、と思わず突っ込みたくなる俺である。確かに今更慇懃な態度をとったところでしょうがないのだが。 「それで、ユラス君。役所に行く前にこれを見て貰えますか? ちょっと困ったものが届いていました」 「困ったもの?」 聞き返す俺にフェレイ先生は頷いて、封筒を差し出てくる。 「今日、私宛てに届いていたそうです」 封の切られたそれを受け取った俺は、まず差出人を確かめようと裏返した。だがそこには何も書かれていない。 仕方なく表面に返す。配達業者などに頼んだ場合、表面には印がつくはずだ。しかし、そのような印も見受けられない。つまり差出人本人が直接この学園に届けたということか。 「妙な手紙ですね」 「ええ、……中を見てみて下さい」 フェレイ先生が少し心配そうな顔をしているので不思議に思って、俺は中身を取り出してみた。先ほどあれだけ驚いたのだ、今更驚くことなど何もないだろう。 中に入っていたのは、一枚の高級そうな紙と、紋章を象った金属の塊。 学園長宛てにこれが届いて、そして俺に見せられているというのだから、俺に関係しているものなのだろうか。紋章のようなものは見覚えがなかったので一度テーブルの上に置いて、俺は折りたたまれた紙を開いてみた。 『推薦状 以下一名の者をグラーシア学園卒業生の名において、 グラーシア学園魔術科高等院第112期生への編入を推薦する。 ユラス・アティルド 1588年3月』 「……」 「びっくりしました」 「何ですか、これは」 「恐らく多分、あなたがこの学園に入ることを希望している、ということでしょう」 「……誰がですか?」 「それが不明で」 「なんで」 「それも不明ですね」 困りました、と首を傾げるフェレイ先生。 えっと、つまりこれは。 俺が。 このグラーシア学園への編入を。 推薦されてしまっている、ということか。 ……。 「んなーーーーーー!!?」 思わず叫んでしまった。 「だ、誰ですかっ、こんなタチの悪い冗談おっしゃるの! これ下手したら裁判沙汰になりかねませんよ!? 損害賠償請求できそうじゃないですか!?」 「裁判起こすとしても、相手が誰だかわからない時点で難しいですねえ」 「な、な、な、」 待ってくれ。何だってよりによってこんなタイミングでグラーシア学園編入推薦なんてするんだ。俺を貶める罠か。俺はやっぱり罠にかかって黒ずくめのお兄さんに売られちゃうんだろうか。 「身に覚えはありますか?」 音速を超えんばかりの勢いで、俺は首を横に振った。 「おかしいですねえ、あなたの本当の保護者さんが書いたのでしょうか」 これを見ても記憶にひっかかるものは何もない。だが現時点において、俺の記憶にとっての最大の手がかりに違いなかった。 このような手紙が学園に届く――それはつまり、俺を知っている誰かがどこかでこの推薦書を書いたということだ。そう思うと、どきりと心臓が高く鳴る。 「で、この紋章は何ですか?」 俺は藁にもすがる思いでテーブルに置いた金属の塊を指差した。枠は正六角形で、中には花のような模様が形作られている。中央には赤い石がはめ込まれていた。 「ええ、それはグラーシア学園卒業生の証です」 フェレイ先生はそう言うと、自分の懐から同じものを出してみせた。じゃらっと音がしたのは、フェレイ先生のものには先端に沢山の鍵がついているためだ。キーホルダー代わりにしているのだろう。 「先生もここの卒業生なんですか?」 「はい、在学していました」 そりゃ学園長なんて地位についてしまう人なんだから、在学していてもおかしくはない。 フェレイ先生はその紋章をテーブルの上に置いてみせてくれた。二つを見比べたが、まるでそっくりで届いたものが偽物だとも思えない。 「でも、なんでこんなものが?」 「この学園への推薦編入には、卒業生からの推薦状が必要になるんです。本来は推薦状に署名と捺印をすることになっているのですが、きっとその代わりにしたんでしょうねえ」 俺は届いた紋章を手にとってまじまじと見つめた。手にすっぽり収まるくらいの紋章だ。フェレイ先生のと微妙に違っているところといえば、この紋章は人の手に触れられていないのか、真新しい光沢を保っていることだけ。差出人の手がかりといえば……。 「ん?」 ふと紋章を裏返したときに、それは俺の目に留まった。驚いたことにそこには大量の引っかき傷ができていたのだ。表が綺麗なだけに、異様な印象を受ける。しかも最近つけられたもののようで、切り口が磨り減らずにとがっていた。 「差出人がわからないように徹底しているみたいですね」 その傷を既に知っていたのだろう、フェレイ先生は自分のものをひっくり返してみせてくれる。 フェレイ先生の紋章には、もちろんひっかき傷などない。かかさず持ち歩いているのだろう、使い古した感じのある金属の塊には、その裏に小さくフェレイ先生の氏名と卒業年が彫られてあった。 つまり、俺が手にしている紋章は、その所持者がわからないように傷をつけて送られた、ということなのだろう。 「でも、……つまり、俺のことを知っていてここに推薦した人っていうのは」 「きっとグラーシアの卒業生なのでしょうね」 フェレイ先生もこくりと頷いて、自分の紋章を懐にしまった。 「ですが、それだけだと特定は難しいです。はめ込まれている石の色から魔術科であることは確かですが、それでもここを卒業した魔術科の人を全て調べるとなると大変な人数ですし」 それにしても、ここまで手が込んでいるということは、役所に俺のことを届け出ている可能性は低いだろう。役所に届けているのなら、そのときに保護者の名前も明かすはずだ。それならわざわざこんな工作をする必要はない。 恐らく差出人は、俺が記憶を失くしていることを知っている。その上で、名前も明かさずに俺に行くべき道を示している。この、グラーシア学園に編入する、という道を。 だがこんな学園に編入させてどうしたいのだろう。それに、もしも俺がこの学園に立ち寄らなかったらどうするつもりだったのだろう? 俺は傷ついた紋章を記憶と照らし合わせるように、じっと見つめた。しかし頭に黒いもやがかかっているようで、いくら考えてももどかしさ以外に得られるものはない。俺は一体何者で――何を望まれているのだろう。 「で、……先生。これがあれば俺ってここに入れるんですか?」 そう問うと、フェレイ先生は椅子に座りなおして、こちらを見据える。 一瞬その眼差しが強いものになったようで、俺は内心どきりとした。しかし、次にあったのは、変わらぬ先生の穏やかな笑顔。 「そうですね、ユラス君が望めば、きっと」 「……きっと、とは?」 「ええ」 フェレイ先生はぽりぽりと頬をかいた。 今度こそ、俺の背筋を嫌な予感が走った。 「――実は、編入試験というものがあるんです」 嫌な予感、的中。 「しかも、明日に」 嫌な予感、更に的中。 ……俺、もしかしたら予言者にでもなれるんじゃなかろうか。 Back |