-Bitter Orange,in the Blaze-
下・強いひかりの中に 終.真実と、現実と――

150.強い、ひかりの中に



 ミラース歴1429年

 その年の冬、一つの革命が起きた

 ヘイズル・オルドスが起こした、全ての発端となる革命だった

 その後、ミラースでは自らの力を信じた民衆によって、あちらこちらで反乱が始まり

 貴族政権は事実上崩壊

 世界は混沌の中へと没していく


 その11年後、ミラース歴1440年

 英雄の中の英雄と謳われることとなる男、ウェリエル・ソルスィードによって

 この世の覇者ウッドカーツ家が滅ぼされるまで

 後に『血に濡れた11年』と呼ばれる混沌の時代が続くことになる


 その後の4人の旅人たちの行方を語るものはなにひとつとしてない

 どこへ向かったのか

 そこでどんな光景を目の当たりにしたのか

 何に巻き込まれたのか

 どこで分かたれたのか

 また、新たな仲間を加えたのか

 それは、誰にもわからない




 ただひとつ、わかることは




 深い深い橙色の空の下

 この強いひかりに包まれた世界の中

 遠く続く荒れ果てた黄昏の道をどこまでも

 ――彼らは歩き続けている













今日も、どこかで。

-Bitter Orange, in the Blaze-
FIN




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